『全国 水害地名をゆく』 谷川 彰英:著 集英社インターナショナル:刊
こんにちは。
いつも絵本の紹介を主にしていますが、こちらの本は
大阪 #隆祥館書店 さんのご紹介をみて、
今だからこそ、12年前に台風被災の経験がある私は
手に取り紹介することにしました。
当日高川町は
山と川と共に暮らしてきた紀伊半島の山間部で、
当たり前ですけど
ここ日高川町内の地名にも本文で思いあたるものが…
当地のことではありませんが
鶴の湯 鳴滝 川辺 蛇 熊 などなど…でてきます。
また著者は、
1959年の、伊勢湾台風時に長野県松本市の中学生。
ご自宅近くの橋が流された経験をお持ちです。
その後、手すりのついていない仮橋が つけられたものの、
翌年、その仮橋から路線バスが雪のスリップで転落事故を起こし、
死傷者が多数でてしまいます。
学校の前を多くの救急車が走り抜ける音が、今も耳に残っているとのこと…。
台風は
時を超えて被害を及ぼすこともあると、
著者の思春期に感じた
ご自身の心の深い傷みを記されたページに手がとまりました…。
2023年8月12日発行
『全国 水害地名をゆく』
谷川 彰英:著 集英社インターナショナル:刊
版元公式HPよりーーーーーーーーーー
地名に込められた水害の記憶。
その地名の由来を知ることで、命を守る。
関東大震災から100年。 防災への願いを込めて刊行。
とても重要な意味が込められた地名でも、
その意味が時代とともに忘れられていく要因は大きく分けて3つあります。
・環境の変化(「溜池」は今は池ではない)
・表記の変化(圷<あくつ>→阿久津)
・漢字に惑わされること
(浮気<フケ>は湿地帯を意味する「フケ」に漢字をあてただけ)
本書では
水害にちなむ全国の地名を、著者自ら訪ね歩き、
それにまつわるエピソードを交えながら、その由来を探ります。
水と闘いながらも、水と共生してきた人々の姿を追うことで、
防災意識を高め、 今後、災害が起こった時に
被害を最小限に抑えることができるはず……。
そのような信念をもとに、
後世に伝えなければならない地名の由来の話を一冊にまとめました。
本書は、毎日新聞デジタル「ソーシャルアクションラボ」の
連載「水害と地名の深~い関係」の書籍化です。
ーーーーーーーーーーーー公式HPより